9/27-28 倉敷方面の日本近代化産業遺産4件を巡りました。
1. 倉敷市・酒津の高梁川取水樋門
干拓地の洪水・旱魃対策用水、工業用水に高梁川の水と取り入れて各地区に送る水路は、大正14年に完成した。運河用水の土木遺産は、永久に利用できて社会に役立つのが良い。
40年前は、酒津は桜の名所だったが、樹が古くなり落ちぶれたのは残念です。
(酒津の高梁川取水樋門と用水路)
2. 浅口市・JR 金光駅
外見は今風の駅だが、プラットホーム、渡り跨線橋のギリシャ風の門柱、ホーム屋根鉄骨が大正の建築のまま。
構外からフェンスに登って写していたら、駅員に咎められた。目的を話すと、親切に駅構内を案内してくれた。
(金光駅、 大正四年鐵道院の鋳型刻印がある跨線橋門)
3. 高梁市・吉岡(吹屋)銅山の笹畝坑道
江戸時代からの銅山で、明治以降は三菱金属が継ぎ、昭和41年に閉山したが、日本の近代化に大きく貢献した。
300mの坑道見学通路があり、掘削坑道、穴は広大で、斜坑、縦穴も残り大規模な鉱山だったのが解る。鉱山で栄えたベンガラ(Fe
2O
3)で塗った朱色の吹屋の街並みも美しい。
明治33年できた吹屋小学校は見事な木造校舎です。吹屋は、世界遺産の資格がありそう。
(今も作業している
吹屋銅山笹畝坑道、 ベンガラで塗った朱色の吹屋町並み)
(左右対称の
吹屋小学校校舎、2年前に廃校となった)
4. 井原市・日本綿布の紡織工場
大正6年創業の綿織物の工場で、染色から織布までの生産を続けている。(今はジーンズ)
事務棟を含めた産業遺産の工場に入れないのが残念だが、煉瓦の煙突と古い工場建屋が長い歴史を物語る。
8年前から経産省は、近代化産業遺産を認定しており、既に1000件を超えている。
エネルギー産業で食べさせてもらった縁もあり、日本の産業遺産を巡るのも面白いかと考えました。