鳩山首相がCO2を2020年までに1990年比で25%(2007年比34%)削減することを表明したのは、理想だけで無責任な発言です。
温室効果ガス削減の長期エネルギー計画(1995年)を立案し実行する見本にすべきはドイツ
(*1)です。
1997年京都議定書での2012年比CO2削減義務は、EUトータルで8%削減ですが、ドイツは21%削減を目標とし、2004年では12%削減に達している。
(*2:Energy Policies of IEA Countries, Germany 2007Review)
計画に従い再生可能エネルギーを増加させ、原子力発電を再生可能エネルギーに置き換えるために、木材、廃棄物などのバイオマス利用、風力発電、太陽光発電の増加が著しい。
(右上図:90-06年再生可能エネルギー割合変化、エネ庁ホームページ)
太陽光発電は日本が先行し世界一のつもりだったが、2008年で日本の2.6倍、スペインにも抜かれた。また風力発電は日本の10倍とドンドン差が開いている。
(上グラフ:2009BP統計より作成)
太陽電池セル製造も中国、ドイツに抜かれている。
(wikipedia)
原子力発電を2030年までに停止させ、天然ガスと太陽/風力発電で置き換える原子力政策も見事。
(右図:2007IEA report *2)
COP15に向けたEUの中期目標は、2020年までに1990年比20~30%削減です。
*3)
日本のCO2の削減目標達成には、ドイツのような長期計画が必須で10年では不可能。
また、見せかけの達成には排出権取引ですが、他国を富ませるだけで、限界削減費用の異常な高さから日本が疲弊することは明らかです。
「RITE各国の中期目標の分析」2009.12.8(財)地球環境産業技術研究機構 *3
*1:ドイツはエネルギー消費が日本の70%
*2:http://www.iea.org/textbase/nppdf/free/2007/germany2007.pdf
*3:http://www.rite.or.jp/Japanese/labo/sysken/system-midtermtarget-comparison.html
Blog先輩ローリングウェストさんからExcel作成資料などの添付方法を教えてもらい、初めて使い感謝です。